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修学旅行を学年でただ1人欠席した話

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私は、高校2年生の時に行われた全員強制参加の修学旅行を欠席しました。金銭的な面で不参加の人はいませんでした。(学年の半分近くが、2週間で50万もかかる海外自由研修に参加するくらいなので)そもそも、修学旅行費は学費に含まれていたので、別に払ったわけでもなかったのですが。

 

欠席した理由

  • 新幹線に乗れるかが不安だった

長い間閉じ込められるのに耐えられるのか分からなかったのです。高校までの通学電車も乗り降りを繰り返していたくらいなので、数時間に及ぶ乗車が恐怖の対象でした。

  • 会食恐怖

私は、外で食事を取ると吐き気その他さまざまな症状を引き起こす会食恐怖に長年悩まされています。そのため、修学旅行での自主研修の時に外食ができない、という大きな問題がありました。食べることができないどころか、班員が楽しんでいるのを邪魔することになるのかも…と考えていました。もちろん旅館での食事も取れませんが、それは一人個室で持参食を取ればいいことは、1年次の旅行で実証済みでした。

  • 期間が長い

5泊6日は、今まで私が体験した修学旅行の中で最大の長さでした。これだけ様々な不安要素があるのに、そんなに長いこと耐えられるか分かりませんでした。頭の中で旅行のシミュレーションをすると、いつも発作に苦しむ私の映像が浮かんできていました。当時は、ssri抗不安薬も飲んでいなかったため、体調を崩しても自分で持ち直せない。もしそうしたら、学校に迷惑がかかる、と心配で仕方がありませんでした。

 

欠席するまでの経緯

高2の担任には、高1の担任から修学旅行に行くか行かないか迷っている、という連絡は行っていました。高1から始まった修学旅行の事前学習は行く前提で全部に参加しました。時間はどんどん過ぎ、代金のキャンセルができる日を迎えてもまだ参加するか不参加にするか決めかねていました。親が行って欲しがっているのは感じていましたし、学校的にも修学旅行に行かない、なんて前代未聞の出来事だったからです。自分だって、体調が整えば参加したい、でもあまりに不安なことが多すぎて参加を決めきれない、そんな気持ちで胃が痛くなるくらい悩みました。「修学旅行 欠席」でどれだけググったことか。結局、私は修学旅行の荷作りができませんでした。みんなが旅行先に事前に送るキャリーケースを引っ張って登校する日、私は普段通りの通学鞄だけを携えて登校しました。同級生たちのキャリーケースが詰まっている運送会社のトラックを見たとき、本当に悲しかったのをよく覚えています。この日、私は修学旅行に欠席することを決め、担任に報告し、同じ班の子たちにも報告したのでした。

 

欠席した間は何をしていたか

欠席を決めたとき、「とりあえず学校に登校してね、その後の指示はその時聞いてね」と説明されました。同級生たちが旅行に向かった朝、私はいつも通りに学校に登校しました。もちろん休みたかったのですが、修学旅行費を無駄にした手前、親に欠席連絡を入れさせることはできないので登校しました。学校内の空いている場所を転々とした末(たらい回しにされた、ともいう)、図書室で自習することになりました。ただひたすら数学の問題集を解いていました。季節外れのとても暑い日が続いたので、図書室に差し込む光がまぶしかったのを記憶しています。「学校にいないはずの高2生がいる!」というのが制服と上履き(学年カラーがあった)から一目瞭然となってしまい気まずさでいっぱいでした。他の学年も次々に旅行や遠足に出かけ、校内に生徒が私だけの日もありました。先生も多くが引率でついていき、残っているのは産育休明けで学年付きの先生くらい。あの時の校舎の静けさといったら…。修学旅行にすら参加できない、自分の惨めさを感じた瞬間でした。これは、急病で修学旅行を欠席した人はない感覚かもしれません。

 

欠席したメリット

迷惑を(あまり)掛けずに済んだこと、この一点に尽きます。あとは、修学旅行先で辛い思いをしなかったこと、でしょうか。

 

欠席したデメリット

卒業アルバムなどの写真が無いし、思い出もない

修学旅行といえば高校の一大イベントなので、それに参加しないということは、なかなか大事(オオゴト)です。高3の秋頃、卒業アルバム委員の子に、booは学校行事いなさ過ぎて写真がない!と言われました。修学旅行は事後学習まであり、私は行ってもいない修学旅行の事後学習という謎の行為をすることになりました。あとは、学年の全員が共有している思い出を私一人が知らない状態にも陥りました(旅行中の同級生たちのTwitterを覗いて、何となくの状況は掴む努力はした)

 

終わりに

高1の時に仲が良かった iとz が、それぞれハンカチとお守りをお土産に買ってきてくれたのはとても嬉しかったです。本当にありがとう。

未だに、この選択が正解だったのか分かりません。ただ一つ言えるのは、修学旅行を巡るあれこれは「メンタル不調者が全日制高校通って辛かったことランキング」上位には入ると思います。